【えっ、そんな理由なの!?】なぜお坊さんは高級車に乗るのか

当サイトでは記事内に広告を含む場合があります。
お坊さんが高級車に乗る理由

お葬式を終えたお坊さんが『高級車』に乗って帰った、というのはよくある話。

お坊さんはお金持ちで、乗っているのはもちろん高級車、というイメージがありますよね。

実際に私の周りでも高級車に乗っているお坊さんがいます。

なぜお坊さんは高級車に乗るのでしょうか?

この記事では【お坊さんが高級車に乗る理由】について、現役僧侶の私が詳しく解説しています。

高級車に対するお坊さんの本音が分かりますので最後まで読んでみてください。

少しだけ自己紹介

この記事を書いている私『ちょっき』は、お坊さん歴30年。お坊さんに関する裏話や、人間関係の悩みを解消する内容について発信しています。

見たいところに飛べる目次

お坊さんはみんな高級車に乗るの?

多くの人が「お坊さんはみんな高級車に乗っている」というイメージを持っています。

たしかに、葬儀場などで高級車に乗っているお坊さんを見かけることがあります。

しかし、必ずしもお坊さんがみんな高級車に乗るわけではありません。

どのくらいの価格から『高級車』なのか

私たちが乗る車には、大きく分けて『高級車』と『大衆車』がありますよね。

では、『高級車』と呼ばれるのはどのくらいの価格からなのでしょうか?

高級車の基準は人それぞれですが、一般的には車両価格が【500万円】を上回ると『高級車』として認識されています。

500万円を上回るような車は、

  • 長時間乗っても疲れない
  • 便利な機能がたくさん装備されている
  • 外見がよい
  • 環境に配慮された構造となっている

など、《乗り心地》だけでなく《機能》も優れているため、大衆車よりも価格が高くなります。

そして、車が好きな人の多くは、この『高級車』に対して憧れがあるのです。

高級車に乗るお坊さんはそれほど多くない

本記事のテーマは【お坊さんが高級車に乗る理由】です。

しかし、実際のところ、高級車に乗るお坊さんはそれほど多くないと思います。

もちろん、高級車に乗っているお坊さんもいますが、少なくとも私の周りには『大衆車』に乗っているお坊さんの方が多いです。

そして、不思議なことに、高級車に乗っているのは私が嫌いな『偉ぶっているお坊さん』ばかり。

そのような一部のお坊さんが高級車を乗りまわし、僧侶らしからぬ派手な生活をして変に目立ってしまいます。

そのせいで「お坊さんはみんな高級車に乗っている」という誤解を生み、慎ましく生活している大勢のお坊さんに迷惑をかけているのです。

お坊さんが高級車に乗る理由

お坊さんという立場上、高級車には乗らない方が印象は良いです。

それにもかかわらず、なぜお坊さんは高級車に乗るのでしょうか?

高級車が好き

お坊さんが高級車に乗る理由は、単純に【高級車が好き】ということがあります。

高級車は、車好きの人にとっては憧れでありステータスでもあります。

多くの人と同じように、お坊さんも高級車が好きで、それに乗りたいのです。

そのため、高級車に乗ることができる状況であれば、迷わず高級車を選びます。

檀家からの要望

お坊さんが高級車に乗る理由の1つに【檀家からの要望】というケースもあります。

ほとんどのお寺には、多くの『檀家(だんか)』がいます。

檀家というのは、お寺の墓地にお墓を持っていて、お寺を支える立場にある信者さんのことです。

お寺と檀家は互いに協力をしながら、お寺とたくさんのお墓を維持していきます。

そして、檀家の中には「お寺の威厳や格式を示すために、住職には高級車に乗ってほしい」と望む人もいます。

つまり、住職に高級車に乗ってもらうことで、檀家が見栄を張るわけです。

そのため、高級車の購入費用として大金をお寺に寄付する人もいます。

信じられないかもしれませんが、それくらいお寺に対して愛着があり、貢献したいと考える人もいるのです。

業者や他のお寺に対する見栄

お坊さんが高級車に乗る理由には【業者や他のお寺に対する見栄】があります。

お坊さんは、

  • 葬儀社
  • 仏具店
  • 石材店
  • 料理業者
  • 生花店

などの業者との付き合いが必ずあります。

そして、お坊さんの中でも『住職』の立場にある人は、各業者の社長と個人的な付き合いをすることも多いです。

各業者の社長というのは、だいたいの人がそれなりの高級車に乗っているんですよね。

そうすると、各業者の社長と同等かそれ以上の関係性を保つために、住職も高級車に乗る必要があります。

もしも住職が高級車から大衆車へ乗り換えようものなら、各業者から「あのお寺はチカラが弱くなってきている」と判断されてしまうのです。

各業者とのチカラ関係においてお寺の方が弱くなると、以後の活動でさまざまな支障が出てきます。

ですから、住職はずっと高級車に乗り続けなくてはならないのです。

・・・という言い訳を『偉ぶっているお坊さん』から聞いたことがあります。

お寺の経費で車を使える

お坊さんが高級車に乗ることができるのは【お寺の経費で車を使える】からです。

お坊さんが乗っている車には、

  • 法人(宗教法人)で購入した車。
  • お坊さんが個人で購入した車。

の2種類があります。

そして、お坊さんが乗っている高級車はだいたい《法人で購入した車》です。

法人で車を購入すれば、車に関する費用をすべて『お寺の経費』で支払えます。

例えば、

  • 車両の購入費用
  • 車検の費用
  • 保険料
  • ガソリン代
  • タイヤ、オイル、その他カーグッズ類

などは法人の経費として計上できるのです。

一方で、お坊さん個人が購入した車に関する費用は、当然ながら全部お坊さん自身のお金で支払います。

ですから、たくさんのお金が必要となる高級車の方は法人用にして、費用の安い大衆車の方を個人用として使っているのです。

ここで、もしかすると「法人用と個人用の2台を所有せず、法人用1台だけを所有して使えばいいのでは?」と思ったかもしれませんね。

税務上の理由ですが、法人用の車はあくまで《法人の活動で必要なときだけ使用する車》であり、それ以外の用途で使ってはいけないのです。

お葬式や法事など『お寺の用事』では使えても、お坊さんの個人的な買い物やお出かけなど『お坊さん個人の用事』のためには使えません。

そのため、お坊さんは法人用と個人用の2種類の車を使い分けているのです。

しかし、お坊さんの中には法人用の高級車を個人的な目的で使いまくっている人もいます。

そんなお坊さんには、近いうちに税務署から鉄槌が下されるでしょう。

まとめ

お坊さんが高級車に乗っている理由は、

  • 高級車が好き
  • 檀家からの要望
  • 業者や他のお寺に対する見栄
  • お寺の経費で車を使える

などです。

お寺のために仕方なく、またはお坊さん個人の趣味により、お坊さんは高級車に乗ることがあります。

しかし、高級車に乗っているお坊さんはそれほど多くありません。

高級車に乗れるようなお金持ちのお坊さん(お寺)なんて、ほんの一握りだけ。

大多数のお坊さんは、お寺の経済状況が厳しい中で、慎ましい生活をしながら大衆車に乗っています。

本記事を読んでいただいたことで「お坊さんはみんな高級車に乗っている」という大きな誤解がなくなればいいなと思います。

※お坊さんに興味がある方はコチラの記事も読んでみてください。

『お坊さん』に関するよくある質問や疑問をまとめました

見たいところに飛べる目次